2024年04月08日
生きていたメジナ
葉山あるあるなんですけど
週末「今釣ったばかりの魚だよ〜」
とメジナを1匹頂きました。
ビニール袋の中を見てみたらまだ生きている…
食用の魚は普段はすでに動かなくなっている魚しか
見たことがない娘は、そのことに少し動揺し
「かわいそう、水に入れてあげたら元気になるかな」
と、洗面所にお水を張りメジナを入れる。
それを見ながら夫は「真水じゃ無理だ。」
正直、私もこういうシチュエーションは苦手。
娘に「じゃあ海に戻してあげる?」と聞くも
夫は「もう海から上がって小一時間経っているから無理だよ」
と言う。
調理師免許保持者の夫は
早くさばいて内臓だけ取り出したい、と言うが
娘の行動を黙って見守る。
娘はワンコの散歩と一緒に外に出て
海から海水をバケツに汲んで私たちを置いて先に持ち帰り
メジナのいる洗面所に入れてあげた。
夫は「長く苦しめるより、
いっそのこと一思いにした方がかわいそうじゃないと思う」と言うけれど
私も本当にこのシーンは苦手で
できれば海に帰してあげたくなる。
だから、釣りは絶対にしない。
でも夫に聞いたら、この時点で戻しても死んじゃうらしい…
結局、そのままメジナはうちの洗面所の中で動かなくなった。
その後、夫がメジナを捌く。
心情的に苦手なこともあり
調理師免許保持者の夫にこの作業は十数年任せきり。
土曜日はワインの日なので
このメジナはアクアパッツァにしていただいた。
お料理になったお魚を見て娘はいつものように
「おさかな」として食べた。
けれど、明らかに
「さっきまで生きていたお魚をこうやって食べているんだ」
と実感した様子。
そしてこれは、私も同じ。
いつも後片付けをする時
骨や皮や食べられなかった部分を
単なる「生ゴミ」として何も考えずにゴミ袋に入れるし
お皿についたものなど
無意識のうちに汚いものとして認識しているのか
早くキレイにしたいという気持ちになるけれど
今日は違った。
フライパンにこびりついた皮も
あぁさっきまで泳いでいたあのメジナさんなんだよな…
という気持ちになった。
周りの亡くなった人間のことはちゃんと覚えているけれど
普段食べているお肉やお魚も
それまで生きていた命なのに
ひとつも覚えていることはない。
けれどたぶん今日いただいたメジナのことは
ずっと忘れないだろうな…と思った。
#メジナ
#命をいただきます
#命をいただくということ
#葉山
posted by 宮西 希 at 23:58| Comment(0)
| 希の考察
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