大晦日のこともよく覚えているから
あと、あれから同じだけの日を過ごせば
今年も終わっちゃう

どれくらい、良い年になるだろうって思ってたけど
あんなに大きな震災が、起きるなんて思わなかった。
今でもまだ、見つからない人たちが大勢いる。
何度か被災地に行って、いろんな話を聞いているけど
このところは、もう見つかるのは骨だそう・・・
重機を使ったりのがれきの撤去中にも
何か衣服のような物が絡み付いているから
あ・・・っと思うと
やっぱり人の骨だったりするんだそうです。
先日、釜石のお寺に泊めて頂いたとき
見つからないご家族のお葬式をするか、しないか
相談に来られている方がいました。
周りから「それじゃ浮かばれない」と言われてもいるようで
でもご本人たちは、納得できないようで
お寺の玄関先で泣いていました。
正福寺の和尚さまは
ご遺体が見つかったら、もしくは
家族がもうお葬式をあげようと思ったら
するべきで
決してそのようなことで浮かばれないとかはない、と
後で私にお話して下さいました。
私のこの半年は
音楽業界に限らずですが
あらゆることがいろいろストップしたりして
本当に前に進む速度が、スローです。
自分の意志とは関係なく
世の中や、周りの動きもやはり普通ではないので
仕方ないなぁと思っています。
でも、少なくとも私は、生きていて
少しずつでも、前に進めている。
被災地でたくさんの方々にお会いすると
いくらも進まなくても
音楽をやっていられること自体、感謝すべきことだし
今まで35年も音楽をやってきて
こんなにも、音楽の力を実感するのは初めてだったし
それを、たくさんたくさんの涙で
私に教えてくれたのは
被災地で、私の音楽を聴いて下さった方々です。
実は震災後、曲を作りました。
自分の体験した地震や、テレビやネットの映像や文章が
たぶん、材料だったとおもうんだけど
その後、何度も東北へ足を運んで
たくさんの方々に会ってお話するうちに
あの曲は、弾くのをやめることにしました。
上手く言えないけど
私が奏でるべき音は、ちがうな・・・って思って。
本当にいろいろ
大きな心境の変化があった、半年間。
多分私の音楽人生において
ものすごく大きな気づきを与えてくれた
大事な大事な時期だったと思う。
これから、まだ半年、残ってる。
どう使うか、どう生かすかは
自分次第・・・!