被災地に入ると、報道されていない話が
いっぱい、いっぱいあって
私の耳にも、いろんなことが入ってきています。
イイ話としては、マスコミなどに告知することは一切せずに
被災地に入っている芸能人も、たくさんいるってこと。
被災地の方々の気持ちが元気になるのだから
マスコミに取り上げて頂いて
こんな方々がこんなことしました〜
というのも、おおいにアリだとは思っています。
だけど、誰もが知っているようなバンドのメンバーが
ネットでエントリーして
ボランティアに入ってヘドロの掻き出しをしていたり
結構、まわりは気づかないみたいなんですが
1人の日本人として静かに、でもしっかり
行動している人たちが、もちろん芸能界に限らずですが
全国に大勢いるってこと。
このGWは、本当にたくさんの方々が
被災地に入ったようですよね!
みんな、み〜〜んな
自分の精一杯を発揮しているって思います。
被災地に行くと、特にそういう日本人の結束力を感じます。
でもね、被災地に行く人が偉いんじゃないんです。
これは、役割分担だと思っています。
だから、メッセージをいくつか頂いているけど
「何度も被災地に行ってすごい、自分は何もできない・・・」
みたいに言わないでください!
だって、あなたがやっていることは
私にはできないのよ

こういう時だからこそ、自分にできることを
それぞれ一生懸命やればいいんだとおもいます。
ね、役割分担!
ボランティアを外部から受け付けている自治体が
少ないのはなぜという声がありましたが
これにも、理由があります。
石巻などは、津波を受けてヒドイ状況ですが
まだ建物がたくさん残っている地域で
人の手で出来る事がたくさんあって
それを手伝って欲しいから、ボランティアを受け付けています。
でも、今受け付けていない所は
本当に、すべてが、破壊され
そして破壊された状態のまま残っていて
大量のがれきを取り除いて、更地にするしか手だてがない。
あまりに範囲が広すぎて、重機などを扱える専門の手が必要。
そしてそこに、まず、1本1本電柱を立てることから
始めることが必要。
でもその前に、遺体の捜索を、まだ1つ1つ続けているんです。
また、被災した方々の今欲しているものも
変わって来ています。
大船渡のリアスホールに、深夜私たちが着いた時
20代の2人の男性と話が出来ました。
とっても純朴そうな、まっすぐな感じのこの若者に
今、1番欲しいもの、して欲しいことって何?と聞くと
しばらく黙ったあと
「プライベートが、切実に欲しい」
実は、避難所の数というのが、減っているんです。
「おっ、いいことじゃん」と思ったら
それは違いました。
学校を始めることになったりして
大きな町の体育館などが
まとめて避難所になったというだけなんです。
つまり、人口密度は増えている避難所もある。
今、求められているのは、仮設住宅の早期の建設。
町営・市営・県営のアパートも
どんどん仮設住宅として使って行ったらいいのになぁと
思ってしまいます。
現場に行って、直接会って話してじゃないと
わからないこと、聞けない声があります。
もちろんマスコミの方々も
それを一生懸命、伝えてくれています。
でも、今回はあまりに範囲が広すぎて
あまりに被災者が多すぎて
見えないこと、知ることができないことが
多いような気がしています。
私にできることは、音楽を届けることだけど
それと同時に
そこで知り合った方々がどんなことを望んでいるのか
もし聞けたら、こうやって微力だけど
伝えて行くことも、大事だなって思っています。